久しぶりに海外へ:その(4)
さて、パリではほかにポンピドゥー・センターやルーヴル美術館、証券取引所跡の美術館、シネマテーク・フランセーズの常設展などを見たが、それは後日書く。さて忘れないうちに書いておきたいのは、その後に行ったイスタンブールの話である。
もともとパリ直行便は高いので、ドバイかトルコ経由に注目していた。たまたま大学院の教え子にトルコ人留学生がいて、よくトルコ、とりわけイスタンブールの魅力について語ってくれた。そこでパリの帰りにイスタンブールに2泊だけすることにした。
まずどのガイドや個人サイトを見ても、イスタンブールのタクシーは信用できないと書いてある。そこでホテルの予約をしたブッキングドットコムから提案された車を手配してみた。直前には運転手の名前や電話番号も来て、これは完璧だと思ったが、そうではなかった。
まず出口に私の名前を書いた運転手はいない。先方に電話をしたら相手が出てきて、14番出口に行けと言う。ところが出口の表示は13番までしかない。再度電話したが、13番の次に14番があるとのこと。そこで13番を出てみると、遠くに14番が見えたので行ってみた。そこはどうも民間の送迎会社の集合場所のようで、20社ほどのロゴ付きの看板が並んでいた。
そのうちどれかわからないので、そこにいた男に運転手の名前を書いたスマホを見せると、それはPLUSという会社だと教えてくれた。その看板に行くと20名ほどが待っていて、「ここで10分ほど待ってください」
10分ほどたって名前を呼ばれて行くと、5組ほど一緒だった。それから横断歩道を渡り、エレベーターを降りて駐車場に着く。マイクロバスがあったので私はその5組ほどが一緒に乗るかと思ったが、名前を呼ばれると私一人で安心した。運転手の横に空港のバッジを付けた若者がいて、名前や行き先を確認して「大丈夫」とのこと。
それでも私は心配だった。どこか港に連れて行かれて捨てられたらどうしようと思った。運転手は自動翻訳機を使って日本語で話しかけてくる。この親切さが怖かった。暗い森を走っていたので、おもわずグーグルマップで位置を見ると、ちゃんとホテルの方向に走っていたので安心。結局、無事にホテルにたどり着いた。
それなりに高いホテルだったが、部屋に着いて思ったのは、ベネチアと一緒の昔ながらの観光地ということ。部屋のシャンデリアや古びた家具などみんなベネチアと同じだ。旧市街に宿を取ったが、まるでベネチアのサン・マルコ広場状態で、夜中まで観光客向けの店が開いていた。
夜の12時近かったが、ホテルのお勧めの店で軽く食べた。それなりにおいしかったが、ずいぶん高かった。ホテルのマネージャは「ホテルの名前を言うと親切にしてくれる」と言ったが、単純に紹介料を取っているに違いないと思った。これまたイタリアの観光地でよくある話。
朝起きて朝食を取り、10時頃にトプカプ宮殿の方向に歩いてゆくと、とにかく観光客でいっぱい。まさにベネチア状態だった。
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