64歳にして帽子を買う
長い間、帽子をかぶったことがない。小学生の時は学生帽の写真があるし、巨人のGマークの野球帽もかぶっていた記憶がある。たぶん中学生になってから、帽子が面倒になったのかもしれない。あるいは当時は頭が大きいと言われていたので、帽子をかぶるとさらに大きく見えるのが嫌だったのだろうか。
長い間、帽子をかぶったことがない。小学生の時は学生帽の写真があるし、巨人のGマークの野球帽もかぶっていた記憶がある。たぶん中学生になってから、帽子が面倒になったのかもしれない。あるいは当時は頭が大きいと言われていたので、帽子をかぶるとさらに大きく見えるのが嫌だったのだろうか。
ジャック・ロジエの『オルエットの方へ』(1971年)を久しぶりに見た。たぶん2010年に日本で初めて劇場公開された時以来か。前に見た時は、例によってロジエ得意のバカンス映画で、女の子3人がいる海岸の別荘に中年男が闖入して嫌がられるおかしな物語という印象があった。
フランスの『カイエ・デュ・シネマ』という月刊の映画雑誌はトリュフォーやゴダールなどのヌーヴェル・ヴァーグを生んだ雑誌として名高いが、そこでは毎年2月頃に前年のトップ10本の発表がある。今回東京日仏学院で見たアルベール・セラ監督『パシフィクション』は2022年の1位だった。
ルノワールもセザンヌもこれまで実にたくさん見た。この40年ほど、日本はもちろん、フランスでもアメリカでもドイツでも。だから三菱一号館美術館で「ルノワールXセザンヌ モダンを拓いた2人の巨匠」が始まったと聞いても、さほど食指は動かなかった。ところがNHKの「日曜美術館」で2人の作品が並べて展示されているのを見て、興味が湧いた。
イラン出身のババク・ジャラリ監督の『フォーチュンクッキー』を劇場で見た。アラブ系の若い女性が、中国人の経営するフォーチュン・クッキー工場で働いている。アメリカの中華料理店で最後に出てくる占いつきのクッキー用だ。工場はサンフランシスコだが、彼女が暮らすのは郊外のフリーモントにあるアフガニスタン人の移民が集まる地区。
高橋伴明監督の『桐島です』を劇場で見た。このブログにも書いたように3月に足立正生監督の『逃走』を見たが、その時から同じ桐島聡を扱った伴明版も見る予定だった。70年代の連続企業爆破事件を起こしたこの人に、なぜそんなにこだわるのか、自分でもわからない。
今まで、日本保守党は困った人たちだと思っていたし、夫婦別姓も承認できない自民党はやはりダメだなと思ってきた。あるいは維新の会や国民民主党にも時おり古くさい発想が出てきて気になっていた。
ゴダールの展覧会があると聞いて、歌舞伎町の王城ビルに行った。私は大学で映画を教えているし最近は『ヌーヴェル・ヴァーグ』という本まで出したが、この展覧会は全く知らなくてたまたまネットで見つけた。
チェコのアニメと言えば、イジー・トルンカやカレル・ゼーマンからイジー・バルタに至るまで錚々たる天才が揃っているが、ヤン・シュヴァンクマイエルもその一人。60年代から驚異的な短編を発表し、長編『アリス』(1988)で世界を驚かせた。8月9日公開の「最後の長編劇映画」という『蟲』(2018)を試写で見た。
「リュック・ムレ特集」のチラシには、「リュック・ムレは、ブニュエルとタチの両方を継承するおそらく唯一の存在だ」とジャン=マリー・ストローヴの言葉が引用されているが、正直言って『ブリジットとブリジット』と『ビリー・ザ・キッドの冒険』(これは昔見た)を見た限りでは、それは言い過ぎだと思った。
9月19日公開のドキュメンタリー『ミシェル・ルグラン 世界を変えた映画音楽家』を試写で見た。この4月に出した『ヌーヴェル・ヴァーグ 世界の映画を変えた革命』という本を書いていた時に、ジャック・ドゥミの初期作品にいかにこの音楽家が関わっていたかを知ったからだった。
この5月に岩波新書から出た蓮池薫『日本人拉致』を読んで、大きなショックを受けた。買ったのは「朝日」でこの本をもとにした北野隆一記者によるインタビューが出ていたからだが、確かに今までにどこにも知られていないことだらけだ。
年に何度か日本未公開のフランス映画を見るために、東京日仏学院に行く。私の自宅から歩くと20分ほどで散歩にぴったり。今回行ったのは「リュック・ムレ特集」で、「知られざるヌーヴェル・ヴァーグ」と銘打たれていたのでドキリとした。
8月2日公開の朴壽南(パク・スナム)、朴麻衣(パク・マイ)の共同監督によるドキュメンタリー『よみがえる声』を試写で見た。この二人は母娘だが、それまでは母親名義で4本のドキュメンタリーを残している。私が見たのは韓国の従軍慰安婦たちに密着した『沈黙ー立ち上がる慰安婦』(2017)で、学生企画の映画祭で上映した。
毎朝、NHKの連続テレビ小説『あんぱん』を見ている。最初は見ていなかったが、しばらくしてから見るようになった。たまたま見たら、少年の崇が高知市内に住む再婚した母(松嶋菜々子)に歩いて会いに行って「もう来ては行けない」とお金を渡されるが、それを投げ返して逃げ帰るシーンが妙に印象に残った。
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