日本でも極右政党が
今まで、日本保守党は困った人たちだと思っていたし、夫婦別姓も承認できない自民党はやはりダメだなと思ってきた。あるいは維新の会や国民民主党にも時おり古くさい発想が出てきて気になっていた。
ところが今度の選挙で急激に伸びると噂の参政党には驚いた。選挙のスローガンは「日本人ファースト」で、テレビで写る党首の発言を見ていると、外国人は税金を払っていないとか、生活保障を不正にもらっているとか、あるいは天皇を元首にすべきとか、左翼的な公務員はやめさせるとか、延命治療を自己負担にすべきとか、とんでもないことを話している。
これを見た時思いだしたのはフランスの極右政党「国民戦線」で、ジャン=マリー・ルペン党首が「外国人出て行け」という排外主義を主な主張にして1980年代から少しずつ支持を増やし、2000年頃には無視できない存在となったこと。その頃から娘のマリーナ・ルペンも活動を始めて、父を追い出して「国民連合」と改めてソフトな保守主義に転換している。
とにかくジャン=マリー・ルペンの言うことはかなり無茶苦茶だったが、失業率が高く、アフリカ系、アラブ系、アジア系の二世、三世が多いフランスでは少しずつ支持を集めた。だみ声で既成政党やマスコミをこき下ろす姿は、それなりの満足感を大衆に与えたからだろう。
移民排斥、中絶反対、治安強化、EUからの脱退、通貨ユーロからフランへの回帰、国籍取得の厳格化などが主な主張だったが、ナチスによる強制収容所や広島・長崎の原爆を「大したことではない」と言うなど大失言も多かった。
今の参政党の党首や候補者の発言を見ていると、時々これに似たものを感じる。この党から東京選挙区に立候補しているさや候補は、最近「核武装が最も安上がりで最も安全を強化する策の一つ」と発言したとのニュースがあった。そこには彼女が2023年に「徴兵制が担ってきた教育的な役割、学校教育では教えられないことが、兵役の中では教えること、体験することができる」と発言したとも書かれていた。
核武装に徴兵制とは、自民党で最も右寄りだったあの安倍元首相でも言わなかった。そして驚きは、マスコミの調査だとこの候補は東京でトップ当選しそうだとのこと。いやはや、日本はどうなったのだろうか。
フランスの場合は、移民、難民を大量に受け入れた結果として極右政党が生まれた。これは今世紀になってから欧州各国に広がって、多くの国で政権を取る直前まで来ている。ところが日本の難民認定は限りなくゼロに近い。最近外国人観光客が増えたのは事実だが、その迷惑は莫大な利益とつながっている。欧米に比べたら、まだ日本は外国人を受け入れ始めたばかり。
もともと島国の日本には、伝統的に排外主義があった。それが時々盛り返すのではないか。ひょっとすると、参政党は躍進する過程でソフトになって大きな勢力になるのではないだろうか。今まで長年、自民党か野党かと言ってきたが、極右政党か普通の政党かに二分されるかもしれない。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 東京に来て40年(2026.04.10)
- 10年前の今頃(2026.03.23)
- 長持ちの話(2026.03.05)
- 身辺整理の日々(2026.02.25)
- 謎の「トウキョウ・イノベーション・ベース」(2026.02.21)


コメント
いつも楽しく読ませていただいています。
「もともと島国の日本には、伝統的に排外主義があった」
そうかもしれませんね。
参政党が掲げた「日本人ファースト」は、江戸末期の「尊皇攘夷」の焼き直しとも言えます。
「夷狄を討つ」ことと「尊皇」という、ほんらい無関係なものを結びつけているところもそっくりです。
歴史の教えるところでは、この「攘夷」は大衆動員のための方便にすぎず、「維新」後にはきれいに忘れられてしまうでしょう。
今、参政党に扇動されて「外国人排斥」を叫んでいる人たちは、行動に移さぬよう自重した方がいいと思います。
投稿: 花見牛 | 2025年7月22日 (火) 21時45分