コンビニは外国人旅行者の天国か
私は神楽坂のはずれに住んでいるが、最近、ここにも外国人が増えた。もともと付近にホテルはなかった。一番近いのが20分ほど歩く椿山荘で、そうでなければ早稲田か高田馬場か飯田橋か。ところが数年前に、歩いて5分以内の場所に20室ほどのミニホテルが2つできた。
どちらも2020年のコロナ禍の頃に、住宅の跡地がホテルになった。神楽坂駅や江戸川橋駅からスーツケースを転がしてやってくる欧米人やアジア系の人々をよく見かける。さらにごく最近、普通のアパートをホテル形式にして貸しているところも2つできた。
たぶんアパートとして1DKで月8万円の家賃を取るより、1日1万円で貸した方が儲かるからだろう。そういうところは看板もなく入口もわかりにくいため、みんな苦労していてよく道を聞かれる。この2つは先述のミニホテルより、さらに金のなさそうな格好の外国人が多い。
そんな彼らが毎日行くのがコンビニ。近くのセブンイレブンは、朝の9時前から混むのが常で7時頃まではガラガラだった。ところが今は7時前から大勢の外国人で賑わっている。親子4人でサンドイッチやお握りを手に取って大きな声で議論している。サラダもパスタもカレーも何でもあるから、みんな異様に盛り上がっている。
そして100円の珈琲が人気だ。これだとサンドイッチやお握りを買っても500円で済む。彼らは選ぶのにたっぷり時間をかけて楽しんでいる。そのうえ、早朝は店員も外国人が多く、英語や中国語で直接話して楽しそうなのだ。まるで天国に来たような、本当に嬉しそうな表情が広がっている。
それを路上で立ったり座ったりしながら大騒ぎで食べている。あまりお行儀がよくないが、旅行中だからか子供連れの両親もあまり気にしていない。彼らは自国に帰ったら「コンビニが欲しい」と言い出すのではないか。中国を始めとしてアジアでは少しずつ広がっているようだが、ヨーロッパでは見たことがない。
コンビニはアメリカから日本にやってきたが、日本で独自の発達を遂げた。もはや完全な日本文化だろう。お店全体のデザインも考え尽くされ、オリジナル商品も豊富で、あの狭い店内でとりあえず必要なものは下着やハンカチも含めてすべて揃う。
個人的にはお店が混むと時間がかかるから好きではないが、彼らは必要な1品だけ買って急ぐ私のようなせっかちな日本人を見ると先に通してくれることが多い。日本には遊びに来ているから、彼らは余裕たっぷり。そういえば、先日、有楽町で久しぶりに吉野家の牛丼を食べたが、外国人が2割はいたと思う。
銀座などで高級品を買う外国人のインバウンド効果も相当だろうが、コンビニやファーストフードやファミレスでの彼らの消費は今や日本の産業にとってかなりの比重を占めるのではないだろうか。
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