「神楽坂キムラヤ」が閉店
近所のスーパー「神楽坂キムラヤ」が明日閉店という。2か月ほど前に神楽坂に住む友人Oさんががフェイスブックに書いていたので知ったが、あの店はまさに「神楽坂の顔」だった。昭和27年創業というから70年を超す。
私が住み始めたのは30年ほど前だが、その時には既に斜め前の「よしや」と共に神楽坂のスーパーとして確固たる地位を築いていた。「よしや」の方がたぶん5倍くらい大きく本格的なスーパーで、都内に10店舗ほどある。
しかしかつてはこの2つは相互補完的というか、売っているモノがかなり違っていた。「キムラヤ」はまず輸入品に強かった。特にワインやチーズ、ハム、オリーブオイル、パスタ、チョコレートなどはデパート並みに立派で「ちょっとした贅沢」にピッタリだった。
そのうえ、「キムラヤ」は1店舗で完全な地元密着型。店員さんもたぶん家族や親類が中心ではないかと思うほど、家庭的な感じがした。一時期は近くの細工町にも支店があって(今の「三徳」の場所)、どちらも賑わっていた。
ワインはある時期から「よしや」が力を入れ始めて安いものから高級品まで相当に種類を増やしたので、かなわなくなった。しかし「キムラヤ」は成城石井と提携してチーズやハムなどを充実させてきた。特に高級なオリーブオイルに至っては、デパートにしかないクラスのものがずっと安く手に入った。
途中から肉、果物、野菜、魚は「よしや」の方がいいなと思うようになったし、「よしや」は全体的なサービスの良さを上げていったように思う。一方で「キムラヤ」の店員はどんどん高齢化した。10年ほど前からは、「よしや」は混雑するようになり、「キムラヤ」はガラガラのことが多くなった。
昨日行ったら、オリーブオイルやパスタなどはすべてなくなって棚の電気が消えていた。この光景は何とも寂しかった。そういえば、10年ほど前に「丸正」の江戸川橋店が閉店した時も同じ感じだったのを思い出す。
跡にはマンションが建つが、店舗が入るかは未定らしい。30年ほど前から神楽坂に住み始めたが、実に数多くの店が消えていった。特に飲食店で好きな店はほぼすべてなくなったかもしれない。こういうことを嘆くのも、何より自分自身が年をとった証拠だろうか。
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