フランス人はわからない:その(1)
フランスには間違いなく30回以上行っているし、1年、半年、3カ月と滞在したこともある。それでも、フランス人はわからないと思うことが多い。最近のフランスでの大きなニュースは、新型コロナの感染者急増によるロックダウンとイスラム教をからかう風刺画をめぐるテロ事件である。
フランスには間違いなく30回以上行っているし、1年、半年、3カ月と滞在したこともある。それでも、フランス人はわからないと思うことが多い。最近のフランスでの大きなニュースは、新型コロナの感染者急増によるロックダウンとイスラム教をからかう風刺画をめぐるテロ事件である。
先日、たまたま毎日の夕刊を見ていたら、作家の辺見庸氏が夕刊2面に「首相の「特高顔」が怖い」という見出しの一頁インタビューで語っていた。「菅さんっていうのはやっぱり公安顔、特高顔なんだよね。昔の映画に出てくる特高はああいう顔ですよ」
日本学術会議の会員任命拒否問題で驚いたのは、政府を批判する声と同じくらい日本学術会議とは役に立つのかという意見が噴出したことだった。菅政権の支持率が6割を超すような時代だからしょうがないかなと思ったが、『アエラ』での東浩紀氏の反応にそうかと思った。
昨晩の夜中の12時から、フランスのパリほかマルセイユなど8つの大都市圏では夜9時から朝6時までの夜間外出禁止令が出た。仏語ではCouvre-feuと言うが、直訳すると「火を覆う」、つまり消灯を意味する。電灯に黒い布を被せた感じが出ているが、これはいわゆる「灯火管制」でまさに戦時中を思わせる。
北野隆一著『朝日新聞の慰安婦報道と裁判』をようやく読んだ。版元は朝日新聞出版だし、書いているのは朝日新聞編集委員で、中身は朝日新聞のこと。いわば「朝日」の公式本のような体裁に見えて普通は読む気がしないが、自分の中でどこか読みたい気分があった。
前に書いたように、私は4年前にパリで半年過ごした時に、パリの日本大使館からの在仏法人向けのメールが来るように設定した。帰国してからは毎月の邦人被害事件記録を読むのが実は楽しみだったが、最近はコロナ禍のフランスの状況が克明に送られてくる。9月以降、再び悪化しているのがわかる。
昨日の「朝日」朝刊オピニオン面で菅総裁誕生を受けて「続く「安部政治」」という特集があり、3人のインタビューが載っていた。そのなかで社会学者の宮台真司氏の発言が気になった。後で「朝日」のネットを見ると「「見たいものだけ見る」政治支えた国民意識」と題したより長い発言が載っていた。
昨晩、コロナ関係で大きな発表が2つあった。1つは「専門家会議」の見解で、予想した通り「持ちこたえているが一部で感染拡大」と玉虫色でよくわからない。もう1つは映画業界にしか関係がないが、カンヌ国際映画祭からの公式発表だ。
昨日驚いたのは、フランスのマクロン大統領の演説だ。5、6分のうちに「我々は戦争状態にある」と正面を向いて真顔で何度も言った。ネットにはその動画がいくつも挙がっている。原則として外出禁止、会社に行く場合は在宅勤務は無理という証明書が必要、あとは生活必需品の購入のみが認められる。
天皇崩御だろうが大地震だろうが、私の生活はあまり変わらない。映画や展覧会を見て本を読み、文章を書いて人前で話す。夜は家でも外でも酒を飲む。そう思っていたが、今回のコロナ騒ぎでは少し変わった。何とスマホを見る時間が増えた。
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