書籍・雑誌

2019年6月11日 (火)

『日本統治下の朝鮮シネマ群像』の衝撃:その(2)

この本から私は日本統治下の朝鮮映画について実に多くのことを学んだ。1930年代から1943年頃までの朝鮮映画を見て現代の我々が一番驚くのは、韓国語がふんだんに使われていることではないだろうか。この本は今井正監督『望楼の決死隊』(1943)から始まるが、まずその言語のミステリーを解く。

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2019年6月 7日 (金)

原武史『平成の終焉』が見せる行幸啓の真実

原武史の天皇制をめぐる本や発言についてはここで何度も書いたが、この3月に出た新書『平成の終焉―退位と天皇・皇后』を本屋でめくると行幸啓(天皇・皇后の旅行を指す)をめぐって興味深い記述があったので買った。彼の本はいつも的確でわかりやすい。そのうえ鉄道オタクなので、列車にはくわしい。

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2019年6月 2日 (日)

『日本統治下の朝鮮シネマ群像』の衝撃:その(1)

出たばかりの下川正晴著『日本統治下の朝鮮シネマ群像 《戦争と近代の同時代史》』を読んだ。下川さんは昨年末に私のゼミ学生が企画した映画祭「朝鮮半島と私たち」に観客として来られて、声をかけられた。すぐに意気投合して飲みに行ったが、戦前の朝鮮映画の知識に圧倒された記憶がある。

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2019年5月30日 (木)

展覧会をめぐる本:その(4)

去年の8月に出版記念パーティーに出てから読んでいなかったのが、若林覚氏の『私の美術漫歩 広告からアートへ、民から官へ』。この題名は、若林氏がサントリーの宣伝部長から文化事業部長、そしてサントリー美術館の副館長になって、その後昨年夏まで練馬区立美術館の館長を務めた経歴をそのまま示す。

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2019年5月28日 (火)

『美と破壊の女王 京マチ子』を読む

北村匡平著『美と破壊の女王 京マチ子』を読んだ。この筆者は2年前に『スター女優の社会学』を読んで驚嘆したが、もう新たな本を書くとは若いのに偉い、というのが読む前のおじさんの印象。

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2019年5月23日 (木)

展覧会をめぐる本:その(3)

展覧会について長い文章を書くための読書として、いわゆる「ランカイヤ」=「展覧会屋」の書いた回想録もいくつか読んだ。新聞社や企画会社や百貨店で長年展覧会に従事した人々のうち何人かは、その体験を本にしている。最初に読んだのは西澤寛著『展覧会プロデューサーのお仕事』。

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2019年5月12日 (日)

展覧会をめぐる本:その(1)高橋明也著『美術館の舞台裏』

最近、展覧会をめぐる長い文章を書くことになり、関連の本を読んでいる。美術館や博物館の歴史から、いわゆる博物館学の本、そして新聞社事業部員や百貨店催事担当者の回想記までいろいろだが、なかなか私にとってのツボに触れる本がない。そんな中で「自分の考えに近い」と思ったのが高橋明也著『美術館の舞台裏―魅せる展覧会を作るには』。

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2019年5月 5日 (日)

『もう一人の彼女』の李香蘭

川崎賢子著『もう1人の彼女 李香蘭/山口淑子/シャーリー山口』を読んだ。一生の間に中国、日本、米国で活躍し、3度も名前を変えたこの女優については、自伝『李香蘭 私の半生』があるし、四方田犬彦氏の研究『李香蘭と原節子』があるので、もはや付け足すことはないかと思っていた。

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2019年4月 5日 (金)

『〈いのち〉とがん』を読んで

坂井律子著の『〈いのち〉とがん』を読んだ。読んだのは、「朝日新聞」で旧知の河原理子記者が紹介していたから。著者の坂井さんはNHKのディレクターで、河原さんや私と同世代。がんになって死ぬまでを書いたと「朝日」で読んで、すぐに買った。

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2019年4月 3日 (水)

『最後の恋』とは

自宅近くの神楽坂駅そばにある「かもめブックス」でよく本を買う。お店に漂う雰囲気がいいし、並べてある本の趣味がハイレベル。同じ場所に昔から別の本屋があったが、そこがつぶれる時に、近くの本の校正会社が新しい書店を立ち上げたのが5年近く前だった。

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