書籍・雑誌

2021年4月16日 (金)

『東京裏返し』の東京とは

吉見俊哉著『五輪と東京』がおもしろかったので、去年8月に出た新書『東京裏返し 社会学的街歩きガイド』を読んだ。私が『五輪と戦後』で一番興味を持ったのは、オリンピックをめぐる東京の地域の問題だった。青山、渋谷、六本木は、明治以降軍隊のために使われた。

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2021年3月26日 (金)

『五輪と戦後』に考える

吉見俊哉著『五輪と戦後』をようやく読んだ。昨年4月末に出た時に買ったが、その頃はちょうどオリンピックが延期になったこともあって、何となく読む気が失せていた。ある時気になって手に取ったら、めっぽうおもしろくて厚いのに最後まで読んでしまった。

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2021年3月20日 (土)

『海辺のカフカ』についてもう一度

先日、初めて読んだ『海辺のカフカ』について書いた。学生時代の村上春樹をめぐる思い出が長くなり、小説そのものについてはあまり書けなかったのでもう少し書く。この小説の根底には、多くの村上作品と同じく1968年の学生運動と第二次世界大戦がある。

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2021年3月13日 (土)

なぜか『海辺のカフカ』を読む

先日フランツ・カフカの短編集を読んだせいか、だいぶ前に買ってあった文庫本の村上春樹『海辺のカフカ』(2002)を読んだ。私はもともと村上春樹とは相性がよくない。大学に入った年に2作目の『1973年のピンボール』(1980)が芥川賞の候補になり、読んだのが初めてと思う。

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2021年2月28日 (日)

『検閲官』が見せる占領期の闇

山本武利氏の出たばかりの新書『検閲官 発見されたGHQ名簿』を読んだ。敗戦後の占領下の日本で、占領軍GHQで郵便、電信、電話などの通信と新聞、出版、映画、演劇、放送などのメディアを検閲していた民間検閲局(CCD)で働いていた約2万人の日本人について調べたものである。

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2021年2月24日 (水)

なぜか読んだ『カフカ短編集』

自分の本棚にあった岩波文庫の池内紀編訳『カフカ短編集』をなぜか読んだ。奥付を見ると、私が買ったのは2018年6月5日発行の第56刷だからかなり最近のことだが、買った記憶さえもなかった。ふと読み始めたらこれが滅法おもしろかった。

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2021年2月16日 (火)

映画館のパンフとは何か:『映画館と観客のメディア論』を読む

映画館のパンフレットは日本独自の制度だというのはよく聞く話である。少なくとも欧米にはない。おもしろいのは、これは基本的に映画館が作ることだ。東宝系の劇場でかかる映画は主に「東宝ステラ」という子会社が作っている。

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2021年2月12日 (金)

池波正太郎のバブル期の嘆き

池波正太郎の有名な『鬼平犯科帳』のような小説は全く読んでいないが、彼のエッセーは何冊か読んでいる。たまたま家の本棚の整理をしていたら、文庫の『ル・パスタン』があった。「ル・パスタン」はフランス語Le passe-tempsで、「暇つぶし」。この題名に惹かれた。

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2021年2月 3日 (水)

『沖縄スパイ戦争』書籍版について再び

三上智恵著『証言 沖縄スパイ戦争』について再び書く。3年前のドキュメンタリー映画にはなかったものとして、この本には護郷隊を組織した陸軍中野学校出身の20代前半の若者をめぐる詳細な調査があることは、前回書いた。映画の終わりにこれが実は「本土決戦」でも準備されていたことが触れられて、愕然とする。

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2021年1月28日 (木)

『沖縄スパイ戦争』書籍版にまた仰天

3年前に三上智恵・大宅英代共同監督のドキュメンタリー映画『沖縄スパイ戦史』を見てびっくりしたが、その映画撮影後のインタビューや調査を加えたのが三上智恵著『証言 沖縄スパイ戦争』。750ページの分厚い新書を読んで、またまた仰天した。

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